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2012年1月26日 (木)

風が強く吹いてきた 4

卒業も迫りクラブの授業も最後になった。美術部の部室と言っても名ばかりで美術の授業で使う教材物置だった。最後の時間なので部員の顔を描く事になった。やはりみんないつものメンバーで別れデッサンを始めた。「やっぱり岡兄ィも鼻のソバカスが多いな~」戸田がボソっとつぶやく、「も~まだ言うかい!飽きんね!」この2人何かにつけ僕のソバカスをネタにする。「最後くらい描き上げようよ」僕が言うと「あ!部長が珍しく真面目!」「あれ部長ってだれだっけ?」「ははは・・」返って話題を広げてしまった。「そうだね・・・時間無いし描こう」千尋が言う、また皆で描きはじめた、実はこの時間に卒業アルバム用の写真を撮る事になっていて他のクラブはちゃんと並んで撮影したが、うちのクラブは先生の悪戯か美術部らしくの表現か?隠し撮りになった。デッサンに気が入ってしまったのか誰も撮影には気が付かなかった。この卒業アルバム写真が僕は完全にデッサンに気が入り画用紙に顔をうずめた頭頂部しか映っていなかった。「え~なんで僕だけ」「違うよ真ん中で自分って分るからいいよ、」「よく見ると頭抱えていいたりしてる人もいた」先生に聞くと「真面目に見える1番良い奴を選んだ、1~2年端に映る様にしてあるし、よかろ」との事、流石席割りをしていたらしい。でも卒業式の帰りに3人で笑った。「場所アングル表情的には戸田が1番いいね~」「でも、頭頂部だけで分る岡兄ィも凄い!」「カメラマンが?俺?」そんな卒業式も来週に迫っていた。

その日は来た、実感は薄い「今日はサボれないな~」自分でボケを入れながら学校へ向かう。普段遅刻ギリで走って通学していたが今日はのんびり歩いていた。「あっ珍しい!」千尋が後ろから声かけてきた。「お~最後やしね」「式終わったら靴箱に来てね」「えっ・・わかった」学校の門を入ると皆やっぱり早く来たのか、教室の窓から発見されて冷やかされる。「じゃ式のあとね~」「は~い」靴箱で履き替えると千尋は1階僕は3階へ向かった。教室に入るとまた「なかよかね~」と冷やかされる、先生が教室に入りベルが鳴り、今日の流れを説明する。「最後まで怒らせるなよ~」9時に講堂前に集合と言い残し、また雑談三昧。時間になり並び始めると皆少し実感が出てきたのか顔が締まる。先生の掛け声拍手飾られた講堂の中へ。

校長先生の長い話・送辞答辞・卒業証書授与・そして高歌斉唱、音楽が始まった時「お前うたうなよ。音外すと釣られるけん」打ち消すように尚が「最後やんか!しっかり歌え」なんか実感が一気にきてウルっときた。式が終わり教室に戻る途中、千尋の約束を思い出し階段を下りて靴箱へ、少し送れて千尋が来て「ボタンボタン!」「あ~それか」裏のフックを外して2番ボタンを渡すと「駄目駄目・・」首を振り、強引に全部外して持っていかれる。あ~まだ送り出しとかあるのに、「大丈夫いつも止めないじゃん」教室に走る千尋を見送ると僕も階段を上り教室入るともう配り物が始まっていた。「ボタンどうした?」「ん外れた」クスクス笑い声「も~最後までお前は!」わらいながら呆れる先生「ほら、お前の分」アルバム等で頭を叩いて渡された。席に座り先生の話を聴く。「うんぬんくんぬん・・・どうしたこうした・・これからも頑張れよ!送り出しの時間まで待機」先生は職員室へ、アルバムに寄せ書き時間となる。10年後TVに出ろよ・漫画楽しみだぜ!・高校は休むなよ・千尋さんと幸せにね・・よくもまぁ好き勝手に・・・笑ってしまう。こつちも負けずに!とは思うが、ありきたりの事しか書けない。「いつも書いてる漫画のキャラ書いて」、が多かった。先生の集合が放送され僕達も校庭に集合した。

音楽が始まった。先生の掛け声で正門までゆっくり歩く、下級生の拍手の中校門へと送り出される。で、式終了。そのまま帰る生徒、写真を撮る生徒、そして僕も構内に戻り美術の先生に挨拶する、「美術部まだ残りますか?」「多分大丈夫だろう、次の1年部員が少ないと問題あるけどな」「よろしくです」帰る前に部室を覗いた。今年1年の僕はここにある様な気がした。ゆっくりと校舎を出て門を出る。振り返り卒業か~と校舎を見ていると、千尋と戸田が出てきた、「待っとったと~?」「ん~ん先生に挨拶して部室みてきた」「そうか最後やもんね」「部頼むぞ~」「ん」「次の部長千尋にって言っておいたけん」「嘘!」「嘘・・」バシバシ叩かれながら笑う。「御免でもわからんよ」「そんときは頑張る」「よ~し」3人いつもの様に歩いていた。「最後なんだね、」千尋が言う「高校は電車だから駅反対だもんね」僕が言う「歩けばいいじゃん」戸田が無理難題「歩くんなら6時に家出ても無理!結局一緒は無理だよ」「冗談」ははは、そしてさっき書いたアルバム見ながらまた笑い倒していると分かれ道いつもの千鳥川、今日は最後なので真っ直ぐ帰ろうと、千尋にてを振り戸田と橋を渡った。

戸田の家の前に着いた時。戸田は僕の帽子を取って「私これ貰う!もう使わないでしょう」ん~少し考える。「ん、あげるよ」「ありがとう!」いつもの様に銀色の八重歯を光らせて戸田が笑って家に入って行った。

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コメント

何となく戸田さんに感情移入してしまいました。私は戸田さんタイプかなあ…と思いました。中学の時の話を自分のブログで書いたけど、私はそれに書いたM君とは一度だけ街でばったり会いました。30歳くらいだったかな、向こうはそっくりな男の子連れてた。私は一人だったけど。今でも先生に交換日記帳を取り上げられた日に二人で文句垂れながら帰ったこと覚えてます。もう20年以上会ってないけどどうしてるのかなあ?私はストーカーのせいで地元に帰れないので会うことはないけど、何だかそんなことを急に思ったりしました。続き早く読みたいけど、岡兄ィも仕事があるし、そんなわけにはいきませんよね。きっと、岡兄ィも私みたいに理不尽なことに腹を立てたら先生に食ってかかっていたんじゃないかな?では、また。

コメント感謝です。そうですね年数が経つほど
地元を歩いても友人に顔を会わせる事も、大分
減ってきました。学校は虐めの加害者と被害者
を、無理やり握手させ、「仲良くしろ!」で済まさ
れたり、校則の頭髪違反で髪切りに行け!で塾
を休ませられたりで、自分の居場所ではないと、
行かなくなったな~。新聞に投稿間なんて頭が
行きませんでした。面倒くさがりだったし。
 夜に時間が取れたら、また続きを書きます。

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